映画『トーク・トゥ・ハー』評

映画『トーク・トゥ・ハー』に好意的な文章をたまたま続けて読んで、ちょっと観ておこうかなという気になる。ちなみにペドロ・アルモドバル監督は、前作の『オール・アバウト・マイ・マザー』が評判になったわりに驚くほど安易な偶然の連発される緩い映画だったので、敬遠していた。「感動作」みたいに売られているふうだけれど、前者の評ではラース・フォン・トリアーが引き合いに出されているので相当ひねくれた話なんだろうか。

ところで内容とは関係ないけれど、後者の文章では「ホモ」という表現が臆面もなく使われていて多少たじろぐ。現在「ホモ」という表現は同性愛者への侮蔑語として認識している人が多いはず。こう言うと「言葉狩り」みたいで受けが悪いかも知れないけれど、敢えて挑発のために書くというのでないかぎり、特定の人に嫌な気持ちを与えるとわかっている表現をわざわざ使うこともないだろうと思う。