グレッグ・イーガン『しあわせの理由』評(「見下げ果てた日々の企て」)

グレッグ・イーガンの小説がパズラー系ミステリの構造と親和性あるんじゃないかというのは僕もたしかに考えていて、例えば『宇宙消失』みたいな「論理のアクロバット」系の作品なんかは、延々と探偵の推論が繰り広げられるエラリイ・クイーンの小説に慣れた読者ならすんなり読めたりするのではないだろうか、という気もする。